性的同意のはなしのおへんじ

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こないだのちょっとした補足です。 

・我が家の悩みの中核はセックスレス+セックスの内容なので、実は性的同意はあんまり関係がない

タイトルに人妻ってねじ込んだんですけど、ぶっちゃけ旦那の性的同意が取れてセックスレスが解消したところで私の性的QOL上がらないので、性的同意は悩みの原因のところには関わってこないんですよね。

露悪的に振舞ってレイプ気味なのを茶化したいというか、罪悪感から許されたいという気持ちがあったのであんな感じになりました。いや、レイプもやるんですけど。

そろそろ、正常位以外の体位と前戯がやりたいです。

 

・セックス以外は良い夫ですよ

夫を観光地に置いておくとすぐ写真を頼まれるところが好きです。

最近流行の4低男子とか、そんな感じですね。毎日17:30におうちに帰ってくるし、家事も向こうの方が多くやってます。ご飯作る以外の家事ぜんぶ彼がやってる気がする。

私、尻揉ませ大臣以外の職務なにも果たしてないんじゃないだろうか。乳と尻を揉まれ、尾てい骨にキスされた後、セックスせずに寝るだけの簡単なお仕事です。

 とっても夫のことが好きなので、夫にはジェンダー論とか一切気にすることなく一生を終えてほしいという気持ちがあります。あの人は女の身体を持たないことで、就労上の不利益を被らずにいられる。男だけども、セックスに興味がないことでさほど加害的でなくいられる。あと少し残る、承認の問題と、婚姻による社会的ステータスの問題は私の存在によってクリアできる。やったね。女を蔑むことも憐れむこともしないかわりに、世の問題には無関心です。幸せな人間はジェンダー論を気にしないので、一生そうあってほしいと思います。

 

・夫婦間の性的同意の構造は学生カップルにも普遍的なそれである

Genesisの代表の方が「私たちはセックスレスの夫婦を対象にしているわけではないから……」と言ってましたけど。いやいやいやいや、長期的な関係築きたいカップルだったら構造そんな変わらないでしょ。

同じ相手とのセックスっていつかは飽きるけど、いつ飽きるかはよくわからない。ある瞬間ぱたりとセックスできなくなる瞬間がくる。結構な確率でくる。関係は維持したい、相手が他の人とセックスするのはイヤ、でも自分もセックスしたくない、なんてよくあることだと思うのですけど。

 

・私は性的同意に賛同している

性的同意を推進する人々の多くは、被害者の側の気持ちに立つのでリスクを最小限にしようとして、制限速度50km/hの道を40km/hで走るようなことをやってしまっている印象があります。

自動車学校で習ってた時は誰もができていたことのはずなのに、路上出たら制限速度ちょうどで走ってる人間なんて誰もいない。教育だけでは現実に勝てないと思います。

街中を100km/hでぶっ飛ばすのはアホですが、40km/hでチンタラ走って事故が減ったところでそれは幸せなのかと。なんかこう、65km/hぐらいでいい感じのところ探していきたいですね。

 

・「イヤ」の一言で済むことがこんなにややこしくなるのすごい

性的被害者をあまり誹りたくはなかったので、メイン記事には書かなかったんですが、セックスが嫌なら「イヤ」って断ればいいじゃん(いいじゃん)。これはイヤだと言える私の傲慢ですけど。

言って聞く人ならそれで退くし、言って聞かない人ならそもそも同意取るとか取らないとかの話じゃないべさ。武術経験のある男がいきなり助走付けて手刀で顔面殴ってくるとか、避けようがないことが世の中にはいっぱいありますね。ありませんか。そうですか。

イヤと言えない理由なんて、つまるところ権力勾配ですよね。男が単純に女より強い、なんていうつもりさらさらないですよ。恋愛なら、惚れた方が弱いでしょ。関係を維持したい方が弱いでしょ。

嫌だって断るのすら不愉快だし、違う相手から何度も誘われるのも不愉快。でもそれが性的同意を取るための覚悟じゃねえの、と思いますけど。

 

・ティスランのくだりのねじ込み方おかしくない?

友人に指摘されました。その通りです。英語の段落整序問題みたいに読むと、あそこだけ浮いてます。実際、ティスランの話がしたくてしたくて後から無理やり挿入したのです(レイプじゃん)。

あの記事読んで共感した人はたぶん「闘争領域の拡大」も共感できると思うので是非。

 

ルッキズム批判と性的同意の推進は絶望的に相性が悪い

これはななみんさんへの批判です。ななみんさん、ミスワールドの予選出てたんですね。ミスコン出た上で、ミスコン運営にルッキズムは良くない!って主張したんですね。しゅごい。

職業選択において不合理なルッキズムは排除されるべきにしても(だとして、顔による好感度の高さが全く利用できない仕事も少ないのですが)性的パートナーを選ぶのは至って私的な領域の話ですので、わざわざ嫌いな相手と寝る必要はまったくないわけです。

私はハゲとデブとオッサンは寝たくないな、と個人的嗜好として考えているわけですが、偶然にも世間の女性の皆さんも「ハゲとかデブは嫌だな」と考えているので、個人の嗜好の総和としてハゲはモテない。どんな男だって、ブスと寝なくていい。

どんな理由であってもセックスを断ってよい、という原則は、顔を理由にしてセックスを断ることを正当化します。

私は容姿が悪いので自分は顔で評価されたくはないんですけど、顔が良い相手とセックスするとなぜだか非常に気持ちがよい、顔が極端に悪い相手と寝るのは非常に不愉快である、という感覚を自分が持っている以上、諦めて受け入れることにしました。

 

・モテを餌にしてはいけないし、性的同意は「セクシー」じゃなくていい

「上手に性的同意を取れればそれはプレイの一環になるよ」みたいなの、なんなんでしょうね。性的同意って、OKが取れなかった時が本番だし、下手でもいいんですよ。

性的同意が取れる男はカッコいいよ!と言うのなら、理性で股を開くべきだけど、我々人類は21世紀になっても理性や同情で股を開けるつくりになってないんですよね。

 

・加害性の低い立場からあの記事書くのずるいよね

ななみんさんのポジショントークを否定しておいてお前がポジショントークするなよって話なんですけど。あの記事書いたのが男だったらボコボコに殴られていたはずなので。「人妻」の一語で済むエクスキューズ。

私の夫を擁護する人もさしていなかったんですよね。「男ならそこまで不快じゃないはずだろう」というステレオタイプが働いてしまうから。

 

・ ゆるやかなミソジニーが終着点になればいい

ブログに対する反応のうち、ミソジニー丸出しの人がいくつかあったのですが、あの記事が慰めになるのだったら、それが世界の幸せなんじゃねえかな。